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mailto「現場」研究会について今月の「現場」研究会
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執筆者(50音順)

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大村益三
北澤憲昭
暮沢剛巳
提髪明男
中島水緒
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福住廉
水野亮
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art review 最新版

山本直彰《帰還 VII――我々は何処へ行くのか》
2010/3/30

羽山まり子「keep distance」
2009/9/4

「にんげんていいな」展
2009/7/24

倉重光則展
2009/6/3

どこかの何とか展
2009/4/22

「伊藤純代 秘め事」展
2009/4/16

吉川陽一郎展
2009/2/21

安 美子展
2009/2/10


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2007年05月04日
滝沢達史展「むこうへ」

削ぎ落とされた最小限のガジェットだけで空間を満たす。Gallery≠Galleryで5月10日まで開かれている滝沢達史展「むこうへ」はそんな展示となっている。以前にも書いたが、このギャラリーは入口を入って右に比較的広めのスペース、そして奧に窓の開いた小さなスペースがある。先ず広めのスペースに足を踏み入れると、そこにあるのは天井から目の高さあたりに吊された小さなオブジェ。斜めに上る2?pほどの幅と30?pほどの長さのうっすらと赤みを帯びた階段。階段の上には4?pほどで切り落とされた踊り場が設けられ、小さな白い蝋のドレスをまとった鉄道模型用の女性のフィギュアが置かれている。その女性のフィギュアはあたかもミステリー映画の一場面を彷彿させるように、白いスカートを翻し切り落とされた踊り場の先端へ向けて疾駆している。何かから逃れるためか、それともまだ見ぬ虚空を目指しているのか。ただならぬ緊張感すら漂う。その緊張感をさらに増幅させているのが階段に用いられている素材。最初は木と思っていたが石膏だという。確かに木材では軽すぎて安定を得られない。落とせば壊れるという石膏の微妙な重量がまた緊張を生んでいるのだろう。広いスペースに小さなオブジェという構成にもかかわらず、空間にまったく無駄を感じさせないのは、このオブジェの強い緊張感と吸引力にあるのだろう。

その緊張感を抱いて奧の部屋に進むと妙にほっとする光景に出くわす。床の3分の2ほどに芝が敷き詰められているのだ。人工芝ではなく本当の芝。その下には薄くではあるが土が敷かれ、指で軽く押してみるとじんわりと指が濡れてくる。窓際まで敷かれた芝の先、窓の外には川が流れている。何とも穏やかで清々しささえ覚える空間だ。オブジェの置かれた緊張感漂う前の部屋とは大きく趣を変えている。「死」と「生」か、「夢」と「現実」か、はたまた「時間」の「凍結」と「解凍」か。ただ誤解してはならないのは、こうした相反するものを単純に対置しているのではないということ。2つの部屋を1つのものとして見るということ。日本の短詩形になぞらえるなら「上の句」と「下の句」。もしくはストーリー展開における「起承転結」の「起承」を喪失した「転」と「結」。どちらが「上の句」でどちらが「下の句」か、どちらが「転」でどちらが「結」か。それは見る側が組み立てる物語によって異なってくるだろう。いずれにしろ、極めて限られた要素だけで多くの思索を可能にしてくれた展覧会であった。(提髪明男)

Gallery≠Gallery↓
http://blogs.dion.ne.jp/dg300/